「市販の塩麹はなんだかしょっぱい、自分で作りたいけど、難しいの？」
私たちのお店で食事されるお客様からよくいただく質問です。
結論をお伝えすると、塩麹を作るのはとても簡単。でも、美味しくするにはポイントがあります。
そこで今回は、すすきのの居酒屋「味和久」のスタッフが、店主渋谷にお店のレシピを全部聞いて大公開。一般家庭でお店の味に近いものが作れますので、美味しい塩麹を作りたい人必見です！
ー味和久自家製塩麹の作り方を教えてください
まず用意するもの、それから作り方をお伝えします。
ー用意するもの
- 米麹：生麹がおすすめ（味和久は八雲町の服部醸造）
- 塩：精製塩であれば何でもOK、粗めだと使いやすい
- 水：水道水でOK
- タッパー：角があるものだと場所取らないのでおすすめ
できあがった塩麹は、ペットボトルに入れると使いやすいです。タッパーよりも使うのが簡単ですぐに取り出せるので。
この中でも、米麹は特に大切で、発酵力が強い生麹を使うのがおすすめ。スーパーのものでなく、手作りで売られているものの方が良いです。
ー美味しい塩麹を作る配合量
すすきの居酒屋「味和久」の塩麹の配合量
- 米麹（生麹） 100g
- 塩 20g
- 水 65ml
さらっとお伝えしましたが、僕が10年間かけて作った最高に美味しい配合量です。
割合として紹介するなら以下の通り。
- 米麹を100%とすると…
- 塩 20%
- 水 65%
一般的なレシピだと、塩が30%という所が多いですが、それだとしょっぱくなるためやや少なめがおすすめ。
ー塩麹の作り方
材料の塩、水、麹を入れて混ぜるだけ。言葉にすると本当にこれだけなんですよ（笑）
ただ、大事なポイントは3つあります。
ポイント1：毎日一回かき混ぜて、日の当たらない所で常温保存する
毎日一回かき混ぜて、日が当たらない所に常温で放置するのがポイント。冷たいと発酵が進まないし、暑いと進み過ぎてしまいます。
ポイント2：室温18〜22℃、湿度40〜50%程度を保つ
具体的には室温18〜22℃くらいで、湿度40〜50%程度。人が快適に過ごせるくらいの環境であれば、塩麹も発酵しやすいです。
ポイント3：夏場は4〜5日、冬場は10日くらい放置する
夏場であれば4〜5日、冬場であれば10日くらいで完成です。北海道の冬は寒いし乾燥しているから時間がかかりますね。玄関先に置いたら発酵が進まないくらいです。
ー塩麹作りのよくある質問
Q.上部が茶色に変色してました。問題でしょうか？
大丈夫です。発酵が進むとメイラード反応が起きて茶色になることがあります。ご飯のおこげやお肉の焼き目と同じことが起きてるだけなので、全く問題ありません。
Q.出来上がりの目安がよくわかりません。
香りが無くなった時が完成の証ですね。
発酵が進むと芳醇な香りが出てくるんですが、発酵し切る（完成）と香りがなくなるんです。その他の目安としては、味見して、麹に芯がなくなればOK。
Q.熟成中の保管場所ってどこがいいですか？
温度、湿度が保てればどこでも大丈夫です。
室温18〜22℃、湿度40〜50%程度ですね。
Q.自家製塩麹の賞味期限は？
冷蔵保存で3ヶ月ですね。
Q.2日目くらいで水が増えた場合、水を抜いても問題はありませんか？
大丈夫です。ただ、次回作る時は水をやや少なめにするとより美味しい塩麹が作れますよ。
水にも麹の旨味が移ってるので、捨てるのはもったいないですね。
Q.塩は、食塩、岩塩、淡塩、藻塩等、どれを使ってもいいのでしょうか？
好きな塩を使ってOK。ポイントは麹です。
Q.塩麹は生で食べられますか？
食べられます。初めて作ったら食べてみてください。
旨味、甘味を感じればOKです。
ーさいごに
今回は北海道札幌市すすきのにある居酒屋「味和久」の自家製塩麹の作り方をご紹介しました。
- 作り方はタッパに塩、水、米麹を入れて混ぜるだけ
- 米麹は手作りで売られている「生麹」がおすすめ
- 配合量は「米麹100g、塩20g、水65ml」
- 毎日一回かき混ぜて、日の当たらない所で常温保存する
- 室温18〜22℃、湿度40〜50%程度を保つ
- 夏場は4〜5日、冬場は10日くらい放置する
すすきの居酒屋「味和久」では、日本酒や塩麹に関する情報を多く紹介しています。塩麹にとことんこだわる店主だからこそお伝えできる情報もありますので、ぜひご覧ください！
また、お店では自家製塩麹を使った様々な料理が食べられます。塩麹料理に合う全国各地の日本酒も揃えているので、絶品の組み合わせを堪能しにぜひお越しください！
