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純米酒とは?吟醸酒や本醸造酒との違いを居酒屋スタッフが解説!

2023.04.23

純米酒とは?吟醸酒や本醸造酒との違いを居酒屋スタッフが解説!

純米酒」とは、日本の伝統的なお酒の一種で、日本酒の中でも特に高い品質が求められる銘柄のひとつです。その味わいは、お米本来の旨味や香りを引き出し、独特のコクと深みがあります。純米酒は、酒造りの過程で使用する米と水にこだわり、手間暇かけて丁寧に仕上げられることが特徴です。

当記事では、純米酒の味わいや製造方法、特別純米酒・吟醸酒・本醸造酒との違いについて解説します。また、記事の後半では、当店おすすめの純米系の日本酒をご紹介しています。ぜひ日本酒選びの参考にしていただければ幸いです。

純米酒とはお米本来の「旨みやコク」「ふくよかな味わい」を楽しむことができる日本酒

純米酒は、米、米麹、水のみを使用して作られ、お米本来の旨味や香りを引き出し、独特のコクと深みがあります。精米歩合80%以上の純米酒は、米の個性が引き立ち、料理との相性も良く、濃厚でコクがあり、燗でも美味しくいただくことができます。

以前(平成15年まで)は、精米歩合70%以下が要件でしたが、現在は精米歩合に関わらず「純米酒」と呼ぶことができるようになりました。純米酒でも、銘柄によって味わいのバランスや個性が異なるため、ぜひさまざまなものをお試しください。

特別純米酒・吟醸酒・本醸造酒との違いは?

特別純米酒」「吟醸酒」や「本醸造酒」という言葉を聞いたことがある方も多いと思いますが、これらと純米酒とはどのような違いがあるのでしょうか。これらの日本酒との違いや特徴を以下の表にまとめました。

種類原料精米歩合味わい
純米酒米/米麹/水70%以下お米本来の旨みやコク
特別純米酒米/米麹/水60%以下米の旨味やコク+香味や色沢良好
吟醸酒米/米麹/水/醸造アルコール60%以下フルーティーな香りや味わい
本醸造酒米/米麹/水/醸造アルコール70%以下軽さやキレのある味わい

「特別純米酒」との違い

特別純米酒の原料は、純米酒と同様に米、米麹、水のみ。純米酒との違いは、「精米歩合60%以下」にするか「特別な製法のものを使用すること」に違いがあります。

「特別な製法のもの」の例としては、純米酒の製法や原料とは異なる「長期低温熟成」「有機米のみ使用」「山田錦100%使用」などが挙げられます。これらの詳細は瓶裏のラベルに記入してあるので、気になる方はチェックしてみると良いでしょう。

「吟醸酒」との違い

吟醸酒は米、米麹、水、醸造アルコールで造られた日本酒。「精米歩合は60%以下」が規定で、「吟醸造り」という低温でじっくりと長期発酵させる製造方法で造られています。吟醸造りの日本酒は、「吟醸香」と呼ばれる特有のフルーツにも例えられる華やかな香りが特徴で、お野菜やスイーツとも相性が良いです。

純米酒との違いは、「原料」と「製法」に違いがあります。純米酒には、米、米麹、水が使用されていますが、吟醸酒にはそこに醸造アルコールが添加され、低温で長期間発酵させる「吟醸造り」という製法で造られています。この吟醸造りによって、フルーティで華やかな香りが生まれます。

「本醸造酒」の違い

本醸造酒は、「精米歩合70%以下の純米酒」に、味や香りを整えるために「醸造アルコール」が加えられた日本酒。純米酒に近い香りと風味を持ちますが、さらに軽くキレのいい味わいとなっているのが特徴です。日常のさまざまな食事に合わせて冷酒でも、常温でも、燗でもお楽しみいただけます。

純米酒とは、主に「原料」に違いがあります。吟醸酒同様、味のバランスを整えるために醸造アルコールを添加して製造した日本酒です。

純米酒をさらに楽しむためにおすすめの飲み方

純米酒をさらに楽しむためにおすすめの飲み方

純米酒をさらに美味しく飲むためのおすすめの飲み方をご紹介します。

食中酒として楽しむ

純米酒は、米と水、米麹のみで作られているので、お米に合う料理全般との相性が抜群です。和食はもちろん、中華料理や洋食、肉料理、魚料理などあらゆる料理とも合わせて味わうことができます。

温度を変えて楽しむ

純米酒は、さまざまな温度帯で楽しむには最適な日本酒です。15〜20度の冷酒常温(冷や)、さらには、30〜50度の熱燗としても美味しくいただくことができ、それぞれに異なる味わいを見せてくれます。季節や気候に合わせ、さまざまな温度帯でも味わってみてくださいね。

以下の記事では、日本酒をさまざまな温度で楽しむための方法についてご紹介しています。ぜひ併せてご覧ください。

当店おすすめの純米系の日本酒

最後に、当店おすすめの純米系の日本酒を紹介します。ここで紹介している日本酒は、時期によって当店でお取り扱いがない場合があります。在庫状況や詳細に関しましては、「旬菜鮮魚味和久(みわく)」までお問合せください。

①身体に沁み込むようようなやさしく寄り添ってくれるお酒「雁木(山口県) 純米酒 ひとつび」

①身体に沁み込むようようなやさしく寄り添ってくれるお酒「雁木(山口県) 純米酒 ひとつび」
引用:TOPページ | 八百新酒造株式会社
<雁木(山口県) 純米酒 ひとつび>
  • 酒米:山田錦、西都の雫
  • アルコール度数:17%
  • 容量・参考価格:720ml 1,650円

雁木 ひとつび」は、原酒を和水、一回火入(瓶燗)した純米酒。セカンドネームの「ひとつび」に、船着場に灯る常夜灯と「一回火入」の意味を重ねているそうです。自然に身体に沁み込むような、やさしく寄り添ってくれるお酒です。

②穏やかな立香、米の特性を生かした程よい酸味「北雪(新潟県) 純米大吟醸YK35 遠心分離(限定酒)」

②穏やかな立香、米の特性を生かした程よい酸味「北雪(新潟県) 純米大吟醸YK35 遠心分離(限定酒)」
引用:北雪酒造
<北雪(新潟県) 純米大吟醸YK35 遠心分離(限定酒)>
  • 酒米:山田錦
  • アルコール度数:16%
  • 容量・参考価格:720ml 12,000円(化粧箱付き)

北雪さんの「北雪 純米大吟醸YK35 遠心分離(限定酒)」は、酒米として最適な山田錦を35%まで磨き上げ、長期低温醗酵にて醸した純米大吟醸酒を高速遠心分離機で醪分離した最高品質の純米大吟醸。穏やかな立香、米の特性を生かした程よい酸味、飲み飽きしない軽い口当たりはお食事にも大変よく合います。

③フルーティーな香りと米本来の旨みがしっかりと感じられる「香梅(山形県) 峻 純米吟醸」

③フルーティーな香りと米本来の旨みがしっかりと感じられる「香梅(山形県) 峻 純米吟醸」
引用:香坂酒造
<香梅(山形県) 峻 純米吟醸>
  • 酒米:出羽の里
  • アルコール度数:16%
  • 容量・参考価格:720ml 1,650円

香梅(山形県) 峻 純米吟醸」は、山形県産の出羽の里を100%使用し、フルーティーな香りと、米本来の旨み(甘み)がしっかりと感じられる日本酒です。無濾過でよりお酒の主張も感じられ、お酒だけでも楽しめる息子の挑戦シリーズPart2となっています。

④米の旨みと程よい酸味の辛口ドライタイプ「二世古(北海道) 特別純米 吟風」

<二世古(北海道)  特別純米 吟風>
  • 酒米:吟風
  • アルコール度数:16%
  • 容量・参考価格:1800ml 2,600円

二世古 特別純米 吟風」は、北海道産酒造好適米「吟風」を精米歩合60%まで磨き、協会6号酵母を使用し、伝統の技で仕込んだ特別純米酒。香りは控えめで、米の旨味と程よい酸味の飲み飽きしない辛口DRYなタイプです。

まとめ

<純米酒とは>
  • 米、米麹、水のみを使用して作られ、お米本来の旨味や香りを引き出し、独特のコクと深みがある日本酒。
  • 純米酒は、酒造りの過程で使用する米と水にこだわり、手間暇かけて丁寧に仕上げられることが特徴。
<特別純米酒・吟醸酒・本醸造酒との違い>
種類原料精米歩合味わい
純米酒米/米麹/水70%以下お米本来の旨みやコク
特別純米酒米/米麹/水60%以下米の旨味やコク+香味や色沢良好
吟醸酒米/米麹/水/醸造アルコール60%以下フルーティーな香りや味わい
本醸造酒米/米麹/水/醸造アルコール70%以下軽さやキレのある味わい
<純米酒をさらに楽しむためにおすすめの飲み方>
  • 食中酒として楽しむ
  • 温度を変えて楽しむ
<当店おすすめの純米系の銘柄>
  1. 身体に沁み込むようようなやさしく寄り添ってくれるお酒「雁木(山口県) 純米酒 ひとつび」
  2. 穏やかな立香、米の特性を生かした程よい酸味「北雪(新潟県) 純米大吟醸YK35 遠心分離(限定酒)」
  3. フルーティーな香りと米本来の旨みがしっかりと感じられる「香梅(山形県) 峻 純米吟醸」
  4. 米の旨みと程よい酸味の辛口ドライタイプ「二世古(北海道 )特別純米 吟風」

旬菜鮮魚 味和久」は、日本酒が大好きという方から、これから日本酒に挑戦してみたいという方も大歓迎です。料理と相性の良い日本酒選びのお手伝いさせていただきますので、ぜひ遠慮なく店内スタッフにお声がけ下さい。旬の食材と全国の地酒を揃えて皆様をお待ちしています。

ご予約TEL:011-251-0380
営業時間月〜土:17:00〜23:00 日曜日:16:00〜22:00
定休日水曜日(不定休あり)
住所札幌市中央区南3条西3丁目都ビル4階

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